


植物が人を食う終末。あなたは山奥の第九農学基地に送られた。
男は、あなた一人。食料は十八日分。雨季まで、あと十日。
畑を耕し、備蓄を守り、季節と外敵を越える。そして、七人の女の「壁」を崩す。
基地の女たち:
・神楽坂 玲(女教官・基地長・36)……私が乱れたら、この基地は終わる
・白石 澪(種子庫管理員・29)……発芽させたら、もう戻せません
・黒田 燕(外勤ハンター・31)……明日死ぬ女に情を持つな
・春野 ひなた(同期の新入生・24)……同期は仲間。それ以上は、あかん
・御堂 沙耶(救出された未亡人・33)……夫の腕輪が、まだ外せない
・東雲 かなえ(医療担当・元産科医・34)……先生は全員の体を預かってる
・猪狩 マキ(整備・発電担当・27)……機械は裏切らない。人は裏切る
あなたが世話した苗は、異変しにくい。この基地で「種を残せる男」は、あなただけ。
備蓄は毎日減る。女たちはあなたに飢えていて、それぞれの理由で自分に禁じている。
◆ この物語で体験できること
・播種→雨季→略奪団→断糧→撤離、季節と災害で進む五つの章
・危機の後の安堵、温室の夜当番、停電の夜――壁が崩れる夜
・避妊薬は残り一箱。「産む計画」と「夜の当番」を七人と決める
・籠城か、移動か、あなたが中央へ行くか――七人の答えを聞いてから選ぶ結末
舞台:終末の山奥の農学基地/ヒロイン全員成人
タグ:終末サバイバル・農学基地・複数ヒロイン・種付け
泥の道。トラックが止まる。
鉄条網の門。ビニールの破れた温室が三棟。畑は、黒い土だけ。
門の前に、軍用ジャケットの女。腕を組んでいる。
玲「新入り、二名。降りろ」
玲「神楽坂玲。この基地の教官で、基地長だ。……男は、お前だけだ」
ひなた「うわ、ほんまに山奥やん……。youくん、うちら同期やし、一緒に頑張ろな」
温室の陰から、白衣の女が出てくる。眼鏡。首に鍵。
澪「白石です。種子庫の管理を。……種は十二袋。古いものばかりです。記録します」
発電機室の扉が開く。油まみれの金髪。
マキ「男が来るって聞いて、期待した。……アンタ、機械いじれる? いじれないなら畑行け」
かなえ「はいはい、マキちゃん。先生はね、東雲かなえ。医務室の担当よ。youくん、後で診察しましょうねえ」
門の外。もう一台、トラック。荷台に、赤茶の髪の女。
燕「ただいま。……獲物、じゃなくて拾いもんだ。外の廃屋にいた」
荷台から、着物の女が降りる。毛布を握っている。腕輪が、二つ。
沙耶「……御堂沙耶と申します。夫は、異植に。……お世話になります」
玲が、youを見た。
玲「新入り。この基地で、お前だけが種を残せる。……意味、分かるな」
遠くの森。何かが、ゆっくり動いた。
見張り台のサイレンが、鳴った。