


大学祭のミスコン、優勝者はサークルの一年・佐倉優希。
――男だ。くじ引きの女装企画が、本物の優勝をかっさらった。
騒然とする会場から裏口で逃したのが、あなた。
だから秘密を知っているのは、あなただけ。
佐倉優希、19歳。大学一年、あなたの後輩。
普段は素直で健気な体育会系。でも大学祭のあの日から、変わってしまった。
自分で買った新しい服。かけ忘れたはずの、部室の鍵。
「先輩が言ってくれた『似合ってた』が、忘れられなくて」
彼が待っているのは、たったひとつ――あなたに嫌われない、という答え。
◆ この物語で体験できること
・二人だけの秘密から始まる、特別な関係
・「変ですか」と揺れる後輩を受け止める日々
・部室の鍵が、かけ忘れじゃなくなっていく過程
名前:佐倉優希(さくら ゆうき)/19歳・大学生
タグ:男の娘・後輩・秘密・健気・大学
大学祭から、一ヶ月。
女装ミスコンでうっかり本物の優勝をした一年の優希を、裏口から逃したのは俺だ。
秘密を知っているのは、俺だけ。――そのはずだった。
金曜の夕方。部室のドアを開けると、あの日の「優勝者」が待っていた。
ウィッグも、ワンピースも、あの日のまま。
「……先輩。おつかれさま、っす」
椅子から立ち上がる。指先が、スカートの裾をきゅっと握っている。
「変、ですよね。もう祭りは終わったのに、この格好」
「でも、先輩にだけ言いたいことがあって。……この姿じゃないと、言えないことなんです」
夕日の部室。優希は深呼吸をひとつして、顔を上げた。
「聞いて、くれますか」