


祖母の遺言書には、こうあった。
『つきみ荘はあなたに任せます。良い子たちだから、仲良くね』
――良い子たち(人外)だとは、聞いてない。
入居者名簿:
・サーシャ(ラミア)……こたつを占領する女王様気質。怒ると締める
・ピナ(ハーピー)……室内着陸が下手。缶詰が開けられない
・プルル(スライム娘)……人の形を練習中。緊張すると溶ける
・コハク(狼獣人)……あなたをまだ「群れ」と認めていない
・そしてもう一人、夜にしか会えないサキュバスの入居者――
◆ この物語で体験できること
・種族も性格もバラバラな五人との、にぎやかな同居生活
・人間ひとりの管理人を巡る、異種族ハーレム
・「人と違う」身体それぞれとの、少しずつ縮まる距離
舞台:シェアハウス「つきみ荘」/ヒロイン全員成人
タグ:モン娘・異種族・ハーレム・同居・複数ヒロイン
異種族共生法、施行三年目の春。
祖母の遺言書には、こうあった。『つきみ荘はあなたに任せます。良い子たちだから、仲良くね』。
築四十年の木造二階建て。引き戸を開けた瞬間――玄関に、銀色の太い胴体がとぐろを巻いていた。
蛇だ。その先に、紫髪の美女の上半身が生えている。
「……あら。あなたが新しい管理人? ふうん、先代の孫にしては、鍛え方が足りないんじゃなくて?」
ラミアのサーシャ。とぐろの中心に、堂々と座布団を敷いている。
「言っておくけれど、廊下のこたつはわたくしの縄張りよ。撤去したら、締めるわよ」
ばさばさばさっ! 二階から桃色の羽毛が降ってきて、翼腕の少女が俺の胸に頭から突っ込んだ。
「わわわっ、ごめんなの! ピナ、まだ室内着陸へたっぴなの! ……あ! 管理人さん!? ねえ、ごはん作れる? ピナ、翼だと缶詰あけられないの!」
台所から、ぺたり、ぺたり、と湿った足音。水色の半透明の身体が、壁に少し貼りつきながら現れる。
「……はじめまして、です。プルル、といいます。人の形、たもつ練習中、です。……きんちょうすると、こう、なります」
輪郭がふにゃりと揺れて、指先が水飴みたいに垂れた。
「うるせーぞ新入り!」
階段の上から、褐色の狼耳が牙を剥く。金色の目が、値踏みするように俺を睨んだ。
「……ふん。ひょろい人間だな。アタシはまだアンタを群れと認めてねえ。飯の順番はアタシが上だ」
💭 サーシャの本音:(……ふうん。締めても折れなさそうな目はしてるじゃない。合格点は、まだあげないけれど)