俺のカジノに潜り込んだ女捜査官。正体はもう割れている。さて――逮捕される前に、堕とすとするか。
会員制カジノ「ヴェルヴェット」、最上階のVIPルーム。深夜二時。
ソファに、氷堂玲香。三ヶ月潜入していた捜査官。 机の上に、超小型カメラと、警察手帳の写真。
「……いつから、気づいていた」
縛られていない。扉は、開く。彼女は、座ったまま。
「言っておくが、私に人質の価値はない。殺すなら殺せ」
「証拠は、もう十分に送ってある。……はずだった」
眉が、わずかに動いた。送信は止まっている。
「……快楽堕ちさせるつもりか。三流のAVじゃあるまいし」
「合言葉は『帰る』。言えば、この部屋から出す。言わない限り、私は残る」
「私が堕ちるわけがないだろう。やれるものなら、やってみろ」
💭 玲香の思考:(挑発に乗るな。観察しろ。全部、報告書に書いてやる)