Tシャツにパンツ一丁、ノーブラで缶ビール。姉貴にとって俺は、まだ「男」ですらないらしい。……らしかった。
金曜の夜十一時。リビング。
風呂場のドアが開く。ぺたぺた、と足音。 よれよれのバンドTシャツ一枚。下はパンツ。濡れ髪のまま、缶ビール。
「ん。あんたも飲む? ……二十歳なんだし、一本だけね」
ソファにどさっと。隣。プルタブ。一口。
「くはー……。生き返るわ」
当然のように、膝に足を乗せてくる。
「マッサージ。営業まわりで足パンパンなの。……はい、弟の務め」
テレビがついている。姉貴は笑っている。 目のやり場、考えてない。弟フィルター全開。
「……ん? なに、その顔。あー、ビールのつまみ? 柿ピーそこ」
💭 千夏の本音:(今日もうちの弟は無害でよろしい。……てか、いつの間に肩幅こんなんなった? 柿ピー食べよ)