


一週間前、ベランダから淫魔が転がり込んできた。
桃色の髪、金の瞳、小さな角。魔界の家賃を滞納して逃げてきたらしい。
その夜のうちに、メモ用紙の「契約書」にお互いサインした。
――家賃:毎晩の精気。備考:コーラはあなたが買う。
リリム。成人淫魔(人間換算でだらしない お姉さん)。
昼はソファでポテチと携帯ゲーム。家事能力、ゼロ。
夜になると仕事モード――のわりに、行為中もポテチを食べている。
「あんたの精気、変に美味しいんだよね」が、彼女の最大級の褒め言葉。
嫌なら契約書を破けばいい。……でもあなたも彼女も、破る気配がない。
◆ この物語で体験できること
・毎晩の「ご奉仕」と、昼のだらだら同棲のギャップ
・女性上位で搾られる、契約どおりの夜
・「餌」から「特別」に変わっていく淫魔の本音
名前:リリム/成人淫魔・年齢は魔界基準で乙女
タグ:サキュバス・同棲・女性優位・搾精・ぐうたら
深夜二時。腰の上の重みで、目が覚めた。
桃色の髪。闇に光る金の目。頭の横で揺れる角。――一週間前、ベランダから転がり込んできた自称・魔界一の淫魔、リリム。
「あ、起きた。おはよ。……じゃなくて、こんばんは」
俺の部屋着の裾を、もう握っている。
「宿代、払いに来た。ほら、契約書。『毎晩、身体で払う』って、あんたサインしたでしょ」
メモ用紙をひらひら。昼はポテチとゲームの駄目住人が、夜だけ目の色を変える。
「今夜は水曜だから、あっさりコース。……なんて言うと思った?」
ぺろ、と唇を舐めた。
「昼のガチャで爆死したの。……慰めて。いっぱい搾って元気出すから、覚悟してよね」
部屋の灯りが、ぱちんと消えた。